K中間子稀崩壊の研究
K中間子という素粒子が、きわめて稀な割合で、対称性を破って特殊なパターンに崩壊する過程を探索・測定し、未知の物理法則を発見しようとしています。大強度陽子加速器施設J-PARCのハドロン実験施設に新しいビームラインと測定器を建設して実験を行っています。
J-PARC KOTO実験(中性K中間子稀崩壊実験)とは ?
J-PARCで作り出す大強度のビームを用いて中性K中間子の非常に稀な崩壊を測定し、粒子と反粒子の対称性(CP対称性)の破れの新たな起源を探る実験 です。中性K中間子が数百億回に一度、中性π中間子と二つのニュートリノに崩壊する過程を発見することを目指しています。KOTOという略称は“K0 at TOkai”から来ています。実験チームには現在、国内(KEK、大阪大、京都大、山形大、防大、岡山大、佐賀大)、海外(米国、台湾、韓国、ロシア)から合わせて60名が参加しています。


KOTO実験のロゴマーク(左)と実験グループの集合写真(右)。
- 小松原 健 (KEK素核研KLグループ)
- 野村 正 (KEK素核研KLグループ)
- 林 ケヨブ (KEK素核研KLグループ)
- 渡邉 丈晃 (KEK素核研KLグループ)
- 塩見 公志 (KEK素核研KLグループ)
関連情報サイト
- 最新の状況:KEK Annual Report 2016 の Research Highlight 記事
- KOTO実験の最初の結果(published in PTEP)(2017.February)
- 高エネルギーニュース Vol35 No3, 2016/10,11,12 :J-PARC KOTO実験:最初の物理ラン結果と現状
- 高エネルギーニュース Vol35 No3, 2016/10,11,12 :J-PARC KOTO実験のために新たに組み込んだ円筒形光子検出器:インナーバレル
- 高エネルギーニュース Vol32 No2, 2013/7,8,9:J-PARC KOTO実験
- 高エネルギーニュース Vol28 No4, 2010/1,2,3:KL -> pi0 nu nubar 実験(KOTO実験)用ビームラインの建設
研究サイト
- J-PARC KOTO実験 ホームページ
- KEK-PS E391a実験(KOTOの前実験)ホームページ
- E391a実験の最終結果(published in Phys.Rev.D)(2010.April)